「ダメっす、オレ!」――。

 

出版社でありながらイベント開催にも積極的なパブラボ。9月5日には東洋人で初のイタリア最優秀ソムリエ・林 基就(はやし もとつぐ)さんとの仕事のご縁で、イタリアワインパーティをイタリア商工会議所で開くことになりました。

全部で50本あるワインのコルクを、いかに手分けして抜栓するか。コルク抜きなら何とかすると事前に言っていたスタッフが、思ったほどうまく抜けなくて、こんな言葉を口にしました。

 

19時から2時間の予定のパーティは、段取りがたくさんあってゆっくりお客さんと懇談する余裕などスタッフにはなく、さらにワイン1本たりともコルクを破壊せず抜くには、ぼくがほとんどのコルクを抜かなくてはダメだと判断した瞬間、本当に慌しくなりました。

 

40本ほどは、自分で抜栓したでしょうか。ワインを銘柄ごとに提供する順番を決めておいたので、お客さんの飲み進み具合や時刻を見ながら、遅れないようにコルクを抜きます。イタリアンレストランでの仕事に明け暮れた貧乏学生時代を思い出し、楽しみながらも慎重に、すべてのコルクを抜き終えることができました。

 

「『少年のまなざし』を侮ってはいけない。過去の視線を再現すると、新しい発想が生まれることがある」――。川北義則著『一流の眼力、その養い方』(小社刊)に、そんな内容の文章があります。一途にワインに憧れた「過去のまなざし」を取り戻したぼくは、新しいアイデアを得られるのでしょうか。今のところまだですが、何だかスッキリしています。

 

あなたも「いつかのまなざし」を思い出す機会を、つくってみてはいかがでしょう。

 

 

 

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